【アプリ開発の流れ】4.要件をまとめる~業務アプリ開発 はじまりから運用までの16ステップ~

投稿者: | 2018年6月20日
要件をまとめる

関係者の意見を集約し要件をまとめよう

業務アプリ開発 はじまりから運用までの16ステップ~ indexはこちら

アプリというと、BtoC、つまり一般ユーザが利用するゲームやSNSなどのアプリを想像するかもしれませんが、今回は、業務系アプリを開発する場合、かつ開発を外部委託する場合を前提として説明しています。

今回は、4番目のステップ「要件をまとめる」です。

 

4.要件をまとめる

要件をまとめる作業は、要件定義といい、本ステップの8にも登場します。

それをいま行うの?

ということなのですが、意図するところは、本格的な要件定義を行う前の準備作業を行いましょうということです。

 

要件をまとめる作業とは

まず、要件というのは何か?ということですが、単純に言うならばアプリに求めることです。要件定義の詳細については後述しますが、直ぐに知りたい方はこちらをご覧ください。

(参考)要件定義とは?

要件をまとめておくというのは、箇条書きでやりたいことを列挙しておく、画面のイメージを手書きで書いてみる。そんな程度の作業でいいのです。ここでのアウトプットは要件定義書である必要はありません。

例えば、このようなもので構いません。

・ログインは社員コードを使いたい

・営業担当者は外出先から取引先の過去に販売した商品を検索し参照できる

・販売した商品を参照する際、いろんな条件で検索できる

・外出先で見積書が簡単にできる

・参照する商品情報には商品画像がたくさん入っている

これらは要件定義とするなら不十分です。

「取引先の過去に販売した商品を検索し参照できる」というのは、どんな条件で検索するかが必要です。販売日付、商品名、取引先担当者などと具体的に定義しなければなりません。また、「商品画像がたくさん入っている」も、たくさんとは何枚なのか、制限をつけないのか。を決めなければなりません。

しかし、そこまで考えられるものならば挙げておけばいい、気が回らなければそのままでもいいのです。これらの情報があるとないとでは、随分と違います。

 

要件をまとめておくといい理由

(1)見積精度が向上する

以降、アプリ開発業者に見積依頼をすることになりますが、アプリの企画書があり、さらに要件が完璧でないにせよ出揃っている状態であれば、間違いなく見積のブレが少なくなります。

アプリ開発業者側の立場からすると、概算見積でいいと言われていても、結局はそこで出した金額が目安にはなってしまうため、多めに見積もろうという意識が働くのが正直なところです。

しかし、それは悪意があってではなく、具体的な話を聞けず自分たちの想像の範囲で概算を出したら200万程度だと思ったが、要件を詰めて行ったら想像していない要件がたくさんでてきたから、結局は400万になったということを防ぎたいからです。不明な点が多ければ多いほど、リスク分として積み上げておきます。このリスク分には経験値という根拠しかありません。

ここで想像していない要件が減らすことができれば、開発業者側の不安要素が減りますから、その分見積の精度が増してくるというわけです。

 

(2)開発期間の短縮につながり開発金額を抑制できる

要件が揃っていればいるほど、要件定義フェーズではその内容の再確認+詳細要件の詰めで済みます。ゼロから、さあ何を作りましょうかというのに比べて、ことは早く進んでいくのは想像できるかと思います。本来、1、2ヶ月間かけてやるべき要件定義フェーズを半減することすらできるようになるかもしれません。要件定義を行うエンジニアの単価は高く、要件定義エンジニアの単価 × 要件定義日数のように要件定義フェーズの費用は計算されるため、要件定義日数の短縮が期待できるならば、その分開発金額を抑制できることにつながるのです。

 

(3)要件定義工程がより充実する

要件定義の工程に入った際、考えなければならないことがたくさん出てきます。しかし、事前に概略ができていれば、考えに余裕ができるため、さらに便利な機能にするにはどうすればいいのかなど、プラスアルファを考えることに時間を使えるようになります。単純な要件を揃えるだけにとどまらず、より充実した要件定義工程になることでしょう。それは、いいアプリを開発できる可能性を向上させます。

 

一昔前とは違い、企業の規模による違いはあれど、多かれ少なかれ「システム」に触れる機会はあるかと思います。また、スマホのアプリも日々利用されていることでしょう。このシステムのこんなところ、あのアプリのこんなところが便利とか、使いにくいというところを意識していると、自分たちが開発する立場になった時にイメージしやすいので、日ごろからちょっと見方を変えて操作するといいですね。

 


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