【アプリ開発の流れ】11.テスト準備~業務アプリ開発 はじまりから運用までの16ステップ~

投稿者: | 2018年7月4日
アプリのテスト準備

テストの準備に時間をかけ100点のアプリに仕上げましょう

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アプリというと、BtoC、つまり一般ユーザが利用するゲームやSNSなどのアプリを想像するかもしれませんが、今回は、業務系アプリを開発する場合、かつ開発を外部委託する場合を前提として説明しています。

今回は、11番目のステップ「テスト準備」です。

 

11. テスト準備

テストという作業もアプリ開発に不慣れな場合、とても悩む作業の一つだそうです。
要件定義やプロトタイピングで作った通りになっていることを確認するだけです。と、我々は簡単に言いますが確認する方法がよく分からないということ。
何事も不慣れなことは、そういうものですね。

テストシナリオを作る

テストのためには、まずテストシナリオを作ります。

その名の通り、テストのためのシナリオです。

本ブログでは業務アプリを前提としていますので、アプリは業務の一部分を担っていますので、業務フローの中のどこかの場面で使われることになります。

例えば、スポーツジムで入会事務作業を効率化することを目的としたアプリだとします。

従来の入会手続き業務は、潜在顧客がチラシなどを見て、スポーツジムへ来店し、そこで入会申込書に記載、入会金と2ヶ月分の月会費を支払い、会員カードを発行するという流れでした。

今回は、ネットやチラシを見てアプリをダウンロードし、会員登録をするとともに、入会金や会費をカード決済すると、アプリが会員カードになるという仕組みを作ることになったとします。

このケースで主となるシナリオは、「会員の入会手続き」です。これは分かりやすいでしょう。

考えなければならないのは、その他のシナリオとして、「入会に踏み切れない潜在顧客へのアプローチ」や「入会手続きができない顧客のサポート」などがあります。

■会員の入会手続きのシナリオでは、アプリをダウンロードする、会員登録をする、カードで決済をする、会員カードが表示されるという流れです。

■入会に踏み切れない潜在顧客へのアプローチのシナリオでは、アプリのダウンロードはしたが、まだ会員登録されていな人に対して、3日後、1週間後などのPUSH通知などを通じて、会員登録をすれば特典があります。というような通知を送るということが考えられます。

※これについては、そのような要件があってのことです。

■入会手続きができない顧客のサポートのシナリオでは、入会手続きが進まないと連絡してきた、ユーザの登録状況を管理機能によって参照でき、どこで止まっているのかを把握し適切な操作方法のアドバイスをするということが考えられます。

※これも、そのような要件があってのことです。

下の2つに記載した補足「そのような要件があってのこと」というところが大切なところであり、要件定義で定義したことを検証するための操作をしてみるというのがテストシナリオに求められていることなのです。

 

テストシナリオで要件定義の抜け漏れが見つかる

テストシナリオは、要件定義が終わったことから考え始めるとプラスの効果があります。それは、要件定義での矛盾や要件の不足が見つかることがあるのです。

多くの場合、業務フローが正常に流れることを中心に考えてしまい、イレギュラーなことに目がいかないことがあります。

前述のケースで考えますと、入会手続きが何らかの理由でうまく進めない場合、どのように対応するかという議論がされているかどうかということがあります。うまく進めない場合であっても、途中まで入力したデータは保存され、かつその状態をサポートセンターで認識できれば、ユーザから連絡があった際「現在、どこまで入力されている状態ですね?そこから進めるには・・・」というアドバイスができ、サポートの時間を減らしたり、進めないから入会を諦めようというユーザを減らすことができるかもしれません。

しかし、どこまでできているかを知ることができる、という要件がなかったとするならば、ユーザからの問い合わせについて、一から状況を把握しなければならなくサポートコストが高くつくことも考えられるのです。

要件定義フェーズで考えつくせばいいのは当然ながら、そこまで頭が回らずテストシナリオ=業務のケースを考えていて、「これはどうするのだろう?」と思いつくこともあるので、開発が終わる前に、対応できれば修正コストの抑制につながることもあるのです。

 

思いつきで行うテストでは、十分な確認ができません。しっかりと準備をして、思ったアプリになっているかを確認しましょう。


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