
お家の引っ越しも大変ですが、データの引っ越しも大変な作業です
業務アプリ開発 はじまりから運用までの16ステップ~ indexはこちら
アプリというと、BtoC、つまり一般ユーザが利用するゲームやSNSなどのアプリを想像するかもしれませんが、今回は、業務系アプリを開発する場合、かつ開発を外部委託する場合を前提として説明しています。
今回は、13番目のステップ「移行計画」です。
13.移行計画
前提として、移行が必要な場合は既存システムが稼働しており、そこからシステム移行をする場合です。新規作成の場合、今回は読み飛ばして頂いても結構です。
ごめなさい移行計画は13番目ではありません・・・
はじまりから運用までの16ステップとして、進めてきましたが、移行計画を13番目に行うのは遅すぎました、もし、この順番にお読み頂いている方がいらっしゃいましたら、お詫び申し上げます。
既存システムで使っているデータを新システムに移すだけだから、遅くてもいいのでは?という考え方にもなりそうなのですが、そうなればラッキーなくらいであり、やはり早めの段階で最低限、予備検討は進めておかなければならないのです。
早期に移行計画を検討しなければならないわけ
自社開発に限らず、新しいシステムに移行しようとする場合、データ移行は非常に重要な課題です。アプリで住所録データを移す程度であれば、簡単なのですが、業務システムではそう簡単ではありません。
なぜなら、データのフォーマットが同じとは限らない、あるいは必要なデータが不足していることがあり得るからです。
住所録データはとても分かりやすい例です。
名前、読み仮名、郵便番号、都道府県、市区町村、番地、建物名、会社名、、、、
このようなものでしょう。
どんな住所録でも同じように見えます。
しかし、元々のデータで、名前が姓名を1つのフィールドで管理していたとするならばどうでしょう?
Aアプリでは、
名前:鈴木一郎、カナ:スズキイチロウ
と2つの項目で管理されています。
しかし、移行先のBアプリでは
名前(姓)、名前(名)、カナ(セイ)、カナ(メイ)と4つの項目になっていました。
元のデータで、姓名の間に空白が入っていれば、分割もしやすいですが空白が入っていたり、入っていなかったりしていると、分割するのが困難になります。名字として多いのは、2文字なので最初の2文字を姓とし、取り敢えず分割して、おかしなデータを手で補正するという方法もあるものの、データが何万もあるとすると気が遠くなる作業です。
これは極めて分かりやすい例ですが、実際の業務データは管理方法はもっと複雑です。そのため、既存システムのデータを右から左のように簡単に移行できるとは限りません。
まず、既存データがどのような形式になっており、新システムではその形式をそのまま移行できるのか、何かしら加工して移行するのかという調査が必要となるのです。
もし、加工が必要とするならば、手作業で補える範囲なのか、あるいはエクセルのマクロ程度でできる内容・データ量なのか、全くそれでは対応できないものなのかを早期に判断し、必要に応じて、移行データ作成プログラムを開発するということも必要となります。
追加情報が必要になることもある
また、データの形式の加工とは別にデータに追加情報が必要なこともあります。
例えば、アプリの新システムでは顧客情報をアプリのマップ上に表示するという機能があるとします。従来のシステムでは顧客の住所は保持しています。住所データがあれば良さそうな感じですが、マップ上に表示するためには、緯度経度データが必要となります。マップ表示の都度、住所から緯度経度を算出するようなロジックであれば、表示が遅くて使い物になりません。
そのために、住所データに緯度経度情報を追加しておく必要があります。
このような機能要件があったなら、事前に既存データに緯度経度を付与するようなツール等を用意しておく必要が出てくるのです。
データ移行タイミング
さて、データの準備を十分検討したとするならば、次に重要なのはデータ移行のタイミングです。
土日が休日の企業であり、週末にデータ移行作業ができる場合にはあまり悩まなくて済むかもしれません。しかし、年中無休の業種の場合、既存システムを止められないかもしれません。深夜の作業も考えられますが、コンビニのような業態で、そんな時間の余地もないことさえ考えられます。
また、端末の準備の都合上、いきなり全社展開できず、支店ごとにシステム移行をしなければならないということもあるのです。
そんな時に考えなければならないのは、移行直前データをどうするかです。
これは、ケースバイケースであり、当社も様々なパターンを経験してきましたが、最も困難を要したのは、既存システムとの並行稼働期間がありながら、既存システムと新システムのデータから、日々の本部集計データとして把握しなければならないという要件でした。
さらには、既存システムからの移行データには追加情報も必要であり、どんなタイミングで、データを取得し、追加データを付与し、新システムに移行するか。また、既存システムとどう連携するかを考える必要があったのです。
この事例の解説はかなり長くなるので割愛しますが、こういったように単純にデータを移行することができないことが多々あるため、移行計画は慎重に検討しなければならない重要な事項なのです。
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